(レジースミス ロサンゼルス・ドジャース当時の構え)
打撃の中で最も大切な部分と言えるのが構えであると言えます。バランスの良い構えが出来ることでその後のスイングに大きな影響を与えます。体の重心をいかに中心に置くことで無駄のないスイングを生みだしさらに最高のパワーを生みだします。また、各自の体の仕組みが違う分だけ構えが自然に異なります。このようにすべてのバランスが揃った時にオプティマム・バランス(最高位のバランス)によるパフォーマンスを生みだします。
以下が打撃における最も大切な6つの基本バランスです。
①Core Tension ・・・ 体幹部の張力
②Stance Width ・・・ スタンス幅
③Power Angle ・・・ パワーアングル
④Grip ・・・ グリップ
⑤Grip Size ・・・ グリップサイズ
⑥Visual Perception ・・・ 知覚感覚
それでは6つの各項目の解説をします。
①Core Tension ・・・ 体幹部の張力 解説: 構えた時に腰のラインが投手方向に向かい直っすぐに向くことが非常に大切で体幹部が弱いと上体に捻りを
加えた時に後方に傾くようになります。腰が内側に入り過ぎると内角のボールが打ち難くなり、開き過ぎると可動範囲を失うので特に外角球を打つパワーを失います。
そのために体幹部をバランス良く鍛えることが非常に大切なのです。
②Stance Width ・・・ スタンス幅
解説: 構えの中で最も大切な動作です。ポイントはアスレチックポジションいう形で最も重心を支えやすい形で下肢の大きな筋肉が稼働する形が理想です。つま先はできるだけかかとつま先と真直ぐにすることで腰が開きを(ボディーアラインメント)を保ちます。
③Power Angle ・・・ パワーアングル
解説: 19世紀に生体物理者により発見された人間が最も重いものを長時間支えられる角度を言います。直立した状態から両手を外側に軽く広げた角度です。その角度がヒザの角度、胴の角度、両腕の角度、地面から垂直に測ったバットの角度等となります。
④Grip ・・・ グリップ
解説: グリップの握りからが非常に重要で、どれだけ素晴らしいスイングをしてもグリップが正しくないとボールを正確に捉えることが難しくなります。両手の人差し指の方向が同じ方向を向くように握るのが大きなポイントです。これらもグリップのサイズが大きく影響してくるので、その各自に合ったグリップサイズを算出して貰うことがベストとなります。
⑤Grip Size ・・・ グリップサイズ
解説: グリップサイズが自分の手に合ったものにするとパワーアングル、グリップの握り、すべてのバランスに大きな影響が表れます。
スミスが現役時代に160KMを投げてメジャーの奪三振王のノーランライアン投手と対戦した時に普段よりグリップが太く、少し重いバットを振った方がオーバースイングを防いで強打することができました。その感覚を生体物理学的に研究をすることで実はそれが理にかなっていることが分かりました。また、同じサイズのバットでも軽く感じるようになります。
⑥Visual Perception ・・・ 知覚感覚
解説: その理由の一つに細いグリップ過ぎるグリップを構えると上体が自然に大きく捻る傾向が強く出るために自分に合ったグリップで構えるよりも内角のボールのボールが近く感じるようになります。
以上が構えのバランスに大事な6つの要素になります。それでは次回はスイングまでのパワーを貯める動作を説明します。